買うときに知っておきたいこと

相場、物件選び、契約、計画資金、入居後のアフターサービスまで。
不動産を買うときに必要な基礎知識をまとめました。

(5)住まいを探す

5 - 1 住まいの希望条件を整理する

住まいの購入に当たっては、マンションにするか一戸建てにするか、あるいは新築物件にするか中古物件にするかなどの検討も必要です。

そのためには、購入後の生活を思い描き、どんな生活をしたいのか、それを実現するためにはどんな住まいがよいのかなど、家族で話し合うことが大切です。

実現したい暮らしを具体的に想像する

まずは、どんな暮らしをしたいのかという視点から考えてみましょう。

例えば「ペットを飼いたいから一戸建てがよい」、「庭や外周りのメンテナンスをするのは面倒だから、マンションがよい」など、「実現したい暮らし」を具体的に想像することで、それをかなえる住まいの形が見えてきます。

物件タイプ別の特徴を理解する

マンションにも一戸建てにも、それぞれに特徴があります。住まいの好みは人それぞれですから、自分にとって暮らしやすい住まいとは何かを、下の表を参考にして検討しましょう。

マンションと一戸建ての比較
  マンション 一戸建て
セキュリティ
  • 比較的確保しやすい
  • マンションと比較すると確保しにくい
維持管理
  • 管理組合が自主管理するマンションもあるが、管理組合が委託した管理会社が管理を行う場合が多い
  • 共用部分の清掃や建物・植栽のメンテナンスは管理組合が計画を立てて行う(管理組合が管理費や修繕積立金を集める)
  • 購入者が自主管理する
  • 外周りの掃除や建物のメンテナンスを自主的に行う(購入者自身がメンテナンス費用を計画的に準備する)
増改築
  • 増築はできない。室内の改築は一戸建てに比べると自由度は低い
  • マンションと比べて増改築の自由度が高い
生活音
  • 他の住戸と床や壁で接しているため、一戸建てと比較して生活音は伝わりやすい(ただし、遮音性能が高く設計されているものも多い)
  • マンションと比較して、隣近所に生活音は伝わりにくいが、上下階の音は伝わりやすい(マンションと比較して遮音性が高いというわけではない)
ペット飼育
  • 管理規約などでペット飼育に制約があることが多い
  • 居住者の責任で飼育可能
※一般的に想定される比較であり、すべての物件に当てはまるものではありません。
新築と中古それぞれの特徴
  新築 中古
物件選び
  • 竣工前の物件の場合は、モデルハウスやモデルルーム、図面を見て物件を選ぶことになる
  • 実際に物件を見て選ぶことができる
価格
  • 立地や広さなどが同条件であれば、価格は中古より高い
  • 立地や広さなどが同条件であれば、価格は新築よりも安い
設備機器
  • 最新の設備機器が導入されているのが一般的
  • 設備機器が古いことも多く、交換の必要がある場合もある
※一般的に想定される比較であり、すべての物件に当てはまるものではありません。
中古住宅を探す場合、築年の古い建物の品質への不安を解消するために、いくつかの仕組みが設けられています。こうしたものを活用して、中古住宅の品質を確認する方法もあります。
・インスペクション:第三者の専門家が建物診断を実施することで物件の状態を客観的に検査・調査するもの
・住宅性能評価制度:住宅性能について、国土交通大臣の登録を受けた第三者機関である「登録住宅性能評価機関」が1〜5等級で評価する制度
・安心R住宅:平成30年4月からスタートした制度で、耐震性があり、インスペクション(建物状況調査等)が行われた住宅であって、リフォーム等について情報提供が行われる中古住宅のこと。希望する事業者団体を国土交通省が審査・登録し、それぞれの団体に所属する事業者(不動産会社等)が基準に合致した中古住宅を「安心R住宅」として広告などに表示するもの。
詳しくは、国土交通省「安心R住宅」を参照 外部サイトへ

マンションの管理について理解する

(1)専有部分と共用部分

マンションが一戸建てと大きく異なる点は、建物が「区分所有」であるということです。敷地は購入者である区分所有者全員の共有になりますが、建物は「専有 部分」と「共用部分」に分けられます。専有部分とは、自己所有となる、壁や天井で仕切られた住宅内部の居住空間をいいます。共用部分は、区分所有者全員で 共有する、建物全体の入り口やエレベーター、階段、廊下、外壁、駐輪場、ゴミ置き場などをいいます。

(2)管理組合の役割

共用部分を管理するのは区分所有者全員を組合員とする管理組合です。管理組合は、共用部分の建物や設備をいつ、どのように点検・補修していくかといった長 期修繕計画などの管理の方針を決め、区分所有者全員でそのために必要な費用を積み立て(修繕積立金といいます)ます。なお、日常の共用部分の清掃などの実 務は、一般的に管理組合が委託した管理会社によって行われます。

(3)管理規約と使用細則

マンションは共同生活の場でもあり、互いが快適に暮らすための規則が必要となります。この規則を定めたものが管理規約や使用細則です。

管理規約は、主に管理組合の運営などを定めたもので、専有部分と共用部分の範囲、管理費や修繕積立金の額、ペット飼育の可否などが決められています。使用細則は、バルコニーの使用方法など、マンション内での日常生活のルールや約束事が決められています。

※掲載情報は【不動産ジャパン】外部サイトへサイトより転記しています。

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