買うときに知っておきたいこと

相場、物件選び、契約、計画資金、入居後のアフターサービスまで。
不動産を買うときに必要な基礎知識をまとめました。

(4)予算を決める

4 - 2 返済できる金額から借入額の目安を出す

住宅ローンをいくら借りるかは、住まいを買う場合に大いに悩むところです。

借入額を多くすれば、住宅購入の予算も増やすことができますが、購入後の返済負担が大きくなってしまいます。
収入と支出のバランスを踏まえた無理のない借り入れを考えましょう。

金融機関の融資限度額を基準にしない

銀行などの金融機関では、物件価格に対する借入額の割合や税込の年収に対する年間返済額の割合などから、住宅ローンの融資限度額の基準を定めています。

例えば、「フラット35(住宅金融支援機構と民間金融機関が提携する住宅ローン)」では、融資額を「100万円以上8,000万円以下で、建設費または購入価額の9割(※)以内(1万円単位)」としています。

また、税込の年収に対する年間返済額の割合も右の表のように定めています。

※平成26年2月24日以降に融資資金を受け取る場合は、10割以内まで融資が可能になりました。(ただし、9割以内の場合に比べて、適用される金利が高くなります。)

年収に占めるすべての借り入れの年間合計返済額の割合(フラット35の例)

(住宅金融支援機構のサイト「フラット35のご利用条件等」より)

しかし、これはあくまでも、「フラット35」の基準です。どの程度の金額を返済できるかは、各家計の事情によって違ってきます。「子どもの教育費がかかる」「親の介護のためのお金が必要」「そろそろ車を買い替えたい」といった個別の事情を考慮した上で、自分の家計の返済限度額を把握して、借入額を決めていきましょう。

返済できる金額から借入額を決める

毎月返済できる金額を把握する

では、自分が返済できる金額はいくらなのかを考えてみましょう。

まず今の家計の収支を見直し、住宅購入によって減少する支出や積立の金額など、ローン返済に回せる毎月の家計の余剰額を洗い出します。次に、そこから住宅購入によって増加すると予想される支出を差し引いて、毎月返済できる金額を試算します。

ただし、この金額を上限金額と考え、少し余裕を持った返済計画にした方が安全でしょう。

住宅購入によって減少する支出額の計算
(例):現在の住居費(家賃・管理費+駐車場代)+住宅取得のためにしている積立額

住宅購入によって増加する支出額の計算
(例):税金+管理費・修繕積立金+駐車場代+光熱費(住み替えで増加すると予想される額)
 ※税金や管理費・修繕積立金(マンションの場合)の金額については、購入候補物件が決まったら
 不動産会社に目安を聞いてみましょう。

(返済できる金額の試算例)
毎月返済額から借入可能額の目安を出す

毎月返済できる金額を試算したら、下の表を使って借入可能な金額の目安を調べましょう。

例えば、毎月返済額8万円、ボーナス返済額ゼロ円、金利2%、35年返済の場合、2,410万円が借入可能額となります。ボーナスに頼りすぎるのは禁物ですが、支給額がある程度安定する見通しがあるなら、ボーナス返済の併用を検討することもよいでしょう。

また、年収や毎月の返済額などから借入可能額を算出するシミュレーションがインターネット上で公開されていますので、入力して調べることも可能です。

不動産便利ツール「住宅ローンシミュレーション」を参照

大切なのはこの借入可能額を「上限」として、資金計画を考えることです。収入の減少や支出の増加、金利が変動するローンの場合は金利上昇による返済額の増加などを想定して、ゆとりのある資金計画を心がけましょう。

毎月返済額から算出する借入可能額

※掲載情報は【不動産ジャパン】外部サイトへサイトより転記しています。

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